2017年度計測自動制御学会学会賞贈呈のため,太田快人氏を委員長とする学会賞選考委員会において慎重に選考の結果,下記論文賞8件,技術賞5件,著述賞2件,新製品開発賞1件,国際標準化賞2件が推薦され,理事会の決定を経て9月21日,金沢大学角間キャンパス自然科学本館レクチャーホール(SICE2017会場)において贈呈式を行い,受賞者に賞状および副賞が贈呈された.

[論文賞] 8件
(論文賞・蓮沼賞)
○周波数掃引加振ドップラ計測による逆合成開口イメージング
(SICE論文集Vol.52, No.10で発表)
群馬大学・三輪空司 君
(論文賞・武田賞)
○Multiple Model Approachによる構造化ロバスト制御器設計法を適用した放射線モニタリング無人固定翼機の飛行制御則設計―福島県浪江町における放射線モニタリング飛行―
(SICE 論文集Vol.51, No.4で発表)
宇宙航空研究開発機構・佐藤昌之 君,村岡浩治 君,穂積弘毅 君
日本原子力開発機構・眞田幸尚 君,鳥居建男 君
(論文賞)
○多層最小射影法による局所半凹実用制御Lyapunov関数の設計
(SICE論文集Vol.51, No.12で発表)
立命館大学・福井善朗 君,東京理科大学・中村文一 君
(論文賞)
○Multi-Period Regional Energy Management Based on Dynamic Pricing with Non-Deficit Real-Time Market Trading
(SICE JCMSI Vol.9, No.5で発表)
Keio University/JST-CREST・Yoshihiro OKAWA 君
Toru NAMERIKAWA 君
(論文賞・友田賞)
○位相リセットが多足歩行に及ぼす影響のシンプルモデルを用いた解析―進行波,後退波,わき出し波の存在―
(SICE論文集 Vol.52, No.11で発表)
東北大学・安部祐一 君,京都大学・青井伸也 君
土屋和雄 君,松野文俊 君
(論文賞)
○Development of Drowsiness Detection Method by Integrating Heart Rate Variability Analysis and Multivariate Statistical Process Control
(SICE JCMSI Vol.9, No.1で発表)
Kyoto University・Erika ABE 君,Koichi FUJIWARA 君
Toshihiro HIRAOKA 君
Kumamoto University・Toshitaka YAMAKAWA 君
Kyoto University・Manabu KANO 君
(論文賞)
○接触面を考慮したソフトフィンガ型把持の安定性評価
(SICE論文集Vol.51, No.2で発表)
産業技術総合研究所・原田研介 君,九州大学・辻 徳生 君
金沢大学・藤平祥孝 君,渡辺哲陽 君,九州大学・宇都宗一郎 君
産業技術総合研究所・山野辺夏樹 君,永田和之 君,北垣高成 君
(論文賞)
○無線水素センサの防爆対応
(SICE論文集Vol.52, No.6で発表)
横河電機(株)・林 尚典 君
早稲田大学・植田敏嗣 君,大井川 寛 君

[技術賞] 5件
(技術賞)
○超低消費電力MEMSガスセンサの開発
(富士時報 Vol.84 No.4 2011年,他で発表)
富士電機(株)・鈴木卓弥 君,長瀬徳美 君,岡村 誠 君
村田尚義 君,古田稔貴 君
大阪ガス(株)・大西久男 君,野中 篤 君
中島 崇 君,檜垣勝己 君
元大阪ガス(株)・中山敏郎 君
(技術賞)
○厚鋼板のオンライン加速冷却装置における冷却制御技術
(SICE論文集 Vol.50 No.6で発表)
新日鐵住金(株)・中川繁政 君,橘 久好 君,角谷泰則 君
原口洋一 君,小林一暁 君,中村  修 君
児嶋次郎 君,磯部  現 君,矢澤武男 君
(技術賞)
○「オンライン異常予兆検知システム BiG EYES」の開発
(計測と制御 Vol.55 No.7,他で発表)
アズビル(株)・木村大作 君,髙井  努 君
山縣謙一 君,川瀬  健 君
兵庫県立大学・新居  学 君
(技術賞)
○空気枕の高機能化に関する総合的な技術開発
(SICE論文集 Vol.48 No.3,他で発表)
広島市立大学・岩城  敏 君,JR東海・三倉将太 君
ユーシン・中村  元 君
日立アドバンストテクノロジ・山本祥寛 君
豊田工業高等専門学校・上木  諭 君
(技術賞)
○東日本大震災でのDCS復旧対応
(計測と制御 Vol.53 No.2 で発表)
横河ソリューションサービス(株)・飯田  清 君
迫園欣巳 君,清野雄一 君,田村浩二 君
 
[著述賞] 2件
(著述賞)
○行列不等式アプローチによる制御系設計(2016年・コロナ社)
小原敦美 君 著
(著述賞)
○細胞の特性計測・操作と応用(2016年・コロナ社)
新井史人 君 編著

[新製品開発賞] 1件
(新製品開発賞)
○ビル向けクラウドサービス
アズビル株式会社 殿

[国際標準化賞] 2件
(国際標準化賞 功績賞) 横河電機(株)・長谷川  敏 君
対象国際標準規格名:
・ANSI/ISA-100.11a-2011 – Wireless systems for industrial automation: Process control and related applications
・ISA-TR100.00.02-2009 – The Automation Engineer's Guide to Wireless Technology: Part 2 – A Review of Technologies for Industrial
Asset Tracking
 ・ISA-TR100.14.01-Part I-2011 Trustworthiness in Wireless Industrial  Automation: Part 1, Information for End Users and Regulators ほか
(国際標準化賞 奨励賞) 三菱電機(株)・神余浩夫 君
対象国際標準規格名:
・IEC 61508シリーズ: Functional safety of electrical/electronic/
programmable electronic safety-related systems
・IEC 61511シリーズ: Functional safety – Safety instrumented systems for the process industry sector・IEC 62443シリーズ: Industrial communication networks – Network and system security
・IEC/TS 63069: Industrial-process measurement, control and automation  – Framework to bridge the requirements for safety and security (策定中)
・IEC 63074: Security aspects related to functional safety of safety
-related control systems(策定中)

受賞者略歴および受賞論文概要

(論文賞・蓮沼賞)

みわ たかし
三 輪 空 司 君(正会員)
1971年生.1994年3月東北大学工学部資源工学科卒業.1999年3月東北大学大学院工学研究科地球工学専攻博士後期3年の課程修了.同年4月,電気通信大学電子工学科助手.2005年3月,群馬大学工学部電気電子工学科助手.2011年11月より群馬大学准教授,現在に至る.レーダシステム.レーダ信号処理.地中レーダ.医用超音波計測.波動を用いた非破壊検査応用等の研究に従事.博士(工学) .IEEE,電子情報通信学会,日本コンクリート工学会,日本非破壊検査協会,物理探査学会の会員.

受賞論文「周波数掃引加振ドップラ計測による逆合成開口イメージング」
コヒーレント波を用いたイメージング法として,開口の狭い送受信機を空間的にスキャンしたり,固定センサにより移動物体を追尾したりしながら,空間分解能を向上させる合成開口(SAR)法,逆合成開口(ISAR)法がさまざまな分野で利用されてきた.しかし,それらSAR技術では物理的または電子的なセンサのスキャンや回転のため,計測時間やコスト増加の問題が避けられない.一方,SAR技術は本質的に,送受信機もしくは計測対象が動くことにより,『対象をさまざまな角度から計測する』ことで空間分解能を向上する手法といえる.そこで,筆者は計測対象の反射係数とセンサ照射角度の関係が,計測対象に振動を与えて得られる複素反射ドップラ応答と加振周波数の関係が等価であることを見出し,固定センサにより空間的なスキャンを行うことなく広範囲をイメージング可能な新たな原理の合成開口技術を創出した.
本論文では,計測対象を加振し,その複素ドップラ応答を固定センサで計測し,その加振周波数を掃引して得られる『ドップラ応答の加振周波数データ』を逆フーリエ変換することにより,空間分布の反射係数をイメージングする原理を示し,超音波を用いた,寒天内部の反射体のイメージングを通じてその有効性を明らかにした.

(論文賞・武田賞)

さとう まさゆき
佐 藤 昌 之 君(正会員)
1997年名古屋大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻前期課程修了.同年科学技術庁航空宇宙技術研究所(現,国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)入所.博士(工学).現在,線形行列不等式を用いた制御系設計とその飛行制御への応用,および日欧共同による耐故障飛行制御に関する研究プロジェクト「VISION」に従事.

むらおか こうじ
村 岡 浩 治 君(正会員)
1994年慶應義塾大学大学院理工学研究科機械工学科前期博士課程修了.同年科学技術庁航空宇宙技術研究所(現,国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)入所.工学修士.現在,小型無人航空機システムおよび V/STOL機の飛行性技術の研究開発に従事.2003年文部科学大臣研究功労賞受賞.

ほづみ こうき
穂 積 弘 毅 君(正会員)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構にて,有人・無人航空機システムの研究開発および飛行試験技術に関する研究開発に従事.2006年宇宙航空研究開発機構理事表彰(気象観測用多目的小型無人機の開発)を受賞.

さなだ ゆきひさ
眞 田 幸 尚 君(正会員)
2000年東京農工大学農学研究科修士課程修了.同年,核燃料サイクル開発機構入社.2006年新潟大学自然科学研究科社会人博士課程修了.震災後,2011年6月から航空機モニタリングをはじめ,無人ヘリを用いたモニタリング等,放射線のリモートセンシングに関わる研究に従事.

とりい たつお
鳥 居 建 男 君(正会員)
1982年動力炉・核燃料開発事業団(現,国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)に入社し,放射線計測器の開発,環境放射線の研究に従事.福島原発事故後,航空機モニタリングにより広域放射線分布の測定を行うほか,無人ヘリを用いた放射線測定等の遠隔モニタリングに関する研究開発に従事.

受賞論文「Multiple Model Approachによる構造化ロバスト制御器設計法を適用した放射線モニタリング無人固定翼機の飛行制御則設計―福島県浪江町における放射線モニタリング飛行―」
東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の飛散に伴い,近隣地域の無人システムによる放射線モニタリングの必要性が高まっている.本稿は,そのような無人システムの一つである放射線モニタリング無人固定翼機 UARMS(Unmanned Airplane for Radiation Monitoring System)の飛行制御則設計および福島県浪江町にて実施した放射線モニタリング飛行について報告する.採用した飛行制御則はPI制御からなる安定性/操縦性増大システムとPID制御からなる誘導ループという従来型の構成としたものの,multiple design approach を用いることで構造化ロバスト飛行制御則を設計した.また,検証飛行試験を行った後,2014年1月24日に福島県浪江町において放射線モニタリング飛行を実施し,最大約10[m/s]の風が吹く中,水平面内3[m],鉛直面内約5[m]の精度で位置制御を達成した.なお,低高度を自動飛行することから計測線の間隔を狭くでき,結果として既存のモニタリングツールの一つである有人ヘリコプターより高解像度なモニタリングが可能であることも確認した.

(論文賞)

ふくい よしろう
福 井 善 朗 君(正会員)
1985年生.2010年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士前期課程修了,2013年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了,博士(工学)取得,同年立命館大学グローバル・イノベーション研究機構専門研究員に着任,2014年立命館大学情報理工学部知能情報学科助教,現在に至る.非線形解析,ロボット制御,スマートグリッドなどの研究に従事.システム制御情報学会,日本ロボット学会,IEEE などの会員.

なかむら ひさかず
中 村 文 一 君(正会員)
2000年東京工業大学理工学部研究科修士課程修了.2003年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士課程修了.同年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助手,2007年助教,2011年東京理科大学理工学部電気電子情報工学科講師,2016年准教授,現在に至る.博士(工学).非線形制御,ロボット制御などの研究に従事.システム制御情報学会,日本ロボット学会,IEEE などの会員.

受賞論文「多層最小射影法による局所半凹実用制御Lyapunov関数の設計」
非線形制御理論において,制御Lyapunov関数は重要な役割を果たしている.特に局所半凹性を有する制御Lyapunov関数(CLF)は重要であり,Lyapunovの逆定理,最適制御理論,多様体上で定義されたシステムに対する制御則設計などで応用が進んでいる.ここで,制御則設計のためにはやや厳しい条件を満たす,局所半凹実用制御Lyapunov関数(LS-PCLF)とよばれている関数が利用されている.本論文では,局所半凹CLFの設計法として知られる多層最小射影法が,LS-PCLFの設計法として利用可能かどうか,理論的な解析を行った.解析の準備として,局所半凹関数の性質の整理を行い,局所半凹関数に対する可到達微分・分解微分・Fr\'echet微分などの間に成立する関係を明らかにした.また,主結果として,多層最小射影法はLS-PCLFの設計法として利用可能であることを理論的に明らかにした.

(論文賞)

Dr. Yoshihiro OKAWA(Member)
He received the B.Eng., M.Eng., and Ph.D. degrees in system design engineering from Keio University, Tokyo, Japan, in 2012, 2013 and 2016, respectively. Currently, he works for Artificial Intelligence Laboratory, FUJITSU LABORATORIES LTD. His research interests include robust control, distributed optimization, reinforcement learning and their application.

Prof. Toru NAMERIKAWA(Member)
He received the B.Eng., M.Eng., and Ph.D. degrees in electrical and computer engineering from Kanazawa University, Japan, in 1991, 1993, and 1997, respectively. From 1994 until 2002, he was with Kanazawa University as an Assistant Professor. From 2002 until 2005, he was with the Nagaoka University of Technology as an Associate Professor, Niigata, Japan. From 2006 until 2009, he was with Kanazawa University again. In April 2009, he joined Keio University, where he is currently a Professor at Department of System Design Engineering, Keio University, Yokohama, Japan. He held visiting positions at Swiss Federal Institute of Technology in Zurich in 1998, University of California, Santa Barbara in 2001, University of Stuttgart in 2008 and Lund University in 2010. His main research interests are robust control, distributed and cooperative control and their  application to power network systems.

受賞論文「Multi-Period Regional Energy Management Based on Dynamic Pricing with Non-Deficit Real-Time Market Trading」
   Dynamic pricing is a price decision method in which electricity prices are changed according to the power supply and demand balance in a power network. In general, there are two main energy markets to carry out this novel pricing method: a day-ahead market and a real-time market. This paper proposes a novel regional demand response method based on dynamic electricity pricing which integrates the above two different time-period energy market. Specifically, the proposed method, first, determines the power supply and demand in each area considering power flow in a day-ahead market. Then, in a real-time market, the proposed method adjusts power imbalance with consumers using incentive prices. In particular, this paper discusses the incentive and penalty price design methods to guarantee the non-deficiency in the real-time market trading. This paper also shows a distributed algorithm to maximize the profits of each market player in both the day-ahead and real-time markets. Finally, the results of numerical simulation illustrates the effectiveness of the proposed method.

(論文賞・友田賞)

あんべ ゆういち
安 部 祐 一 君(正会員)
2016年京都大学工学研究科博士後期課程研究指導認定退学.同年東北大学大学院情報科学研究科研究員,2017年同特任助教(研究)となり,現在に至る.脚歩行ロボット,索状ロボットの運動制御の研究に従事.IEEE,日本ロボット学会などの会員.工学博士.

あおい しんや
青 井 伸 也 君(正会員)
2006年京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了.同年京都大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻COE助手,2007年同助教,2014年同講師となり,現在に至る.生物の運動制御や脚ロボットの歩行制御に関する研究に従事.本学会奨励賞(2008),論文賞(2015),船井情報科学振興財団船井学術賞(2015),文部科学大臣表彰若手科学者賞(2017)などを受賞.IEEE,日本ロボット学会などの会員.工学博士.

つちや かずお
土 屋 和 雄 君(正会員)
1968年京都大学大学院航空工学専攻修士課程修了.1968年三菱電機(株)中央研究所勤務.1990年大阪大学工学部電子制御機械工学科教授,1995年京都大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻教授,2007年京都大学名誉教授.2008年同志社大学理工学部教授.宇宙工学,非線形システム論の研究に従事.日本航空宇宙学会などの会員.工学博士.

まつの ふみとし
松 野 文 俊 君(正会員,フェロー)
1986年大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了.大阪大学,神戸大学,東京工業大学,電気通信大学を経て,2008年から京都大学教授(機械理工学専攻)となり,現在に至る.主に,ロボティクス・制御理論・レスキュー学に関する研究に従事.1989年度日本ロボット学会研究奨励賞,1993年度システム制御情報学会論文賞,2001年度,2006年度本学会論文賞,2001年度同武田賞,2009年度日本機械学会ロボメカ部門学術業績賞,2013年度情報処理学会論文賞などを受賞.IEEE,日本機械学会(Fellow),日本ロボット学会(Fellow),システム制御情報学会などの会員.工学博士.

受賞論文「位相リセットが多足歩行に及ぼす影響のシンプルモデルを用いた解析―進行波,後退波,わき出し波の存在―」
多足生物は幾つかの秩序だった歩容を生成する.遊脚が後ろから前に進んでいく歩容(進行波)や,前から後ろに進む歩容(後退波),さらに進行波と後退波がわき出す部分をもって共存する歩容(わき出し波)もヤスデで観測される.しかし,歩容は身体と神経系の環境を通した複雑な相互作用の結果であり,メカニズムはよくわかっていない.
本研究では,局所センサフィードバックが多足歩行に及ぼす影響のシンプルモデルを用いた解析を行う.矢状面上で多足シンプルモデルを構築し,接地を引き金に位相をリセットする振動子で各脚を駆動する.各振動子間には直接の相互作用はないが,位相リセットを通した環境との相互作用により,上述した3種類の歩容がシミュレーションで創発した.さらに,物理的仮定の下で歩容を解析的に導出し,脚数によらずに3種類の歩容がシステムに存在することを示した.これらは,位相リセットが生物やロボットの歩容生成に重要な影響を与えることを示唆する.

(論文賞)

あべ えりか
阿 部 恵里花 君(正会員)
1992年生.2014年京都大学工学部物理工学科卒業.2016年京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻修士課程修了.同年任天堂(株)に入社し現在に至る.計測自動制御学会システム・情報部門研究奨励賞および優秀論文賞,IEEE CE East Joint Japan Chapter ICCE Young Scientist Paper Awardなどを受賞.IEEEなどの会員.

ふじわら こういち
藤 原 幸 一 君(正会員)
1981年生.2009年京都大学大学院工学研究科化学工学専攻博士後期課程修了,日本学術振興会特別研究員PD,NTTコミュニケーション科学基礎研究所研究員を経て,2012年より現職の京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻助教,2016年より滋賀医科大学客員助教,東京大学客員研究員(兼任),現在に至る.プロセスデータ解析,生体信号・医療情報処理に関する研究に従事.計測自動制御学会制御部門大会賞,同学会技術賞,市村学術賞功績賞などを受賞.化学工学会,IEEEの各会員.博士(工学).

ひらおか としひろ
平 岡 敏 洋 君(正会員)
1996年3月京都大学大学院工学研究科精密工学専攻修士課程修了.同年松下電器産業(株)入社.1998年10月京都大学大学院情報学研究科助手(後に助教)となり現在に至る.ヒューマンマシンシステムの研究,とくに自動車の運転支援システムに関する研究に従事.計測自動制御学会論文賞(友田賞),計測自動制御学会システム・情報部門学術講演会最優秀論文賞,自動車技術会論文賞等を受賞.ヒューマンインタフェース学会,自動車技術会,日本人間工学会,国際交通安全学会,IEEEの会員.博士(情報学).

やまかわ としたか
山 川 俊 貴 君(正会員)
1981年生.2008年熊本大学大学院自然科学研究科,システム情報科学専攻博士後期課程修了,同年より静岡大学工学部助教,一般財団法人ファジィシステム研究所主任研究員(兼任)を経て,2014年より現職の熊本大学大学院先導機構助教.16年より東京大学工学系研究科客員研究員,17年より滋賀医科大学客員助教およびAMI(株)CTOをそれぞれ兼任.ウェアラブル/インプランタブルな生体計測システムに関する研究に従事.計測自動制御学会制御部門大会賞,同学会技術賞,市村学術賞功績賞などを受賞.電子情報通信学会,電気学会,日本てんかん学会,IEEE 各会員.博士(工学).

かのう まなぶ
加 納  学 君(正会員)
1994年京都大学大学院工学研究科化学工学専攻修士課程修了.同年同助手.2004年同助教授,2007年同准教授,2012年京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻教授,現在に至る.データ解析や制御を中心に,プロセス・医療・農業分野でのシステム工学的研究に従事.計測自動制御学会論文賞武田賞,技術賞,教育貢献賞,制御部門パイオニア技術賞,化学工学会奨励賞内藤雅喜記念賞,日本鉄鋼協会計測・制御・システム研究賞等を受賞.博士(工学).

受賞論文「Development of Drowsiness Detection Method by Integrating Heart Rate Variability Analysis and Multivariate Statistical Process Control」
   警察庁平成25 年交通事故統計によると,ドライバ死亡事故原因の17.6%が居眠り運転を含む漫然運転によるものである.そのため事前にドライバの眠気を検出し,適切に警告を与えて安全運転を支援する技術が,非常に重要である.心拍間隔は自然にゆらぎがあり,これを心拍変動(HRV)と呼ぶが,HRVは自律神経活動を反映していることが知られている.睡眠状態の変化も自律神経活動に影響するため,HRVをリアルタイムに解析することで居眠りを検出できる可能性がある.そこで本研究では,HRV解析とプロセス制御分野で異常検出に用いられる多変量統計的プロセス管理(MSPC)を組み合わせることで,新たに高精度な眠気検出手法を開発した.ドライビングシミュレータ実験によって検証した.さらに,提案法をスマートフォンアプリとして実装し,ウェアラブル心拍測定デバイスと組み合わせることで,システム化した.

(論文賞)

はらだ けんすけ
原 田 研 介 君(正会員)
1997年京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了.同年広島大学工学部助手. 2002年産業技術総合研究所知能システム研究部門研究員.2005年から1年間Stanford大客員研究員.2013年産業技術総合研究所知能システム研究部門タスクビジョン研究グループ長.2016年大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授.同年産業技術総合研究所クロスアポイントメントフェロー,現在に至る. ロボットハンドによる把持・操り,ロボットの動作計画,ヒューマノイドロボットなどに関する研究に従事. 博士(工学). IEEE, 日本ロボット学会, 日本機械学会, システム制御情報学会の会員.

つじ とくお
辻  徳 生 君(正会員)
2005年九州大学大学院システム情報科学府知能システム学専攻博士課程修了.同年広島大学大学院工学研究科,COE 研究員.2008年産業技術総合研究所知能システム研究部門,産総研特別研究員.2011年九州大学大学院システム情報科学研究院情報知能工学部門助教.2016年金沢大学理工学研究域機械工学系准教授,現在に至る.多指ハンド,画像処理の研究に従事.博士(工学).日本ロボット学会, 電子情報通信学会,日本機械学会の会員.

ふじひら よしのり
藤 平 祥 孝 君(正会員)
室蘭工業大学大学院工学研究科もの創造系領域.2015年金沢大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了.同年室蘭工業大学大学院工学研究科もの創造系領域助教,現在に至る. 脳腫瘍摘出手術用マニピュレータ, 柔軟把持の研究に従事. 博士(工学).日本ロボット学会,日本機械学会,IEEEの会員.

わたなべ てつよう
渡 辺 哲 陽 君(正会員)
2003年京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了.同年山口大学工学部助手.2006年講師. 2007年金沢大学大学院自然科学研究科講師.2011年金沢大学理工学研究域准教授,現在に至る.ロボットハンド, ロボット技術の医療応用, 微細操作システム開発などの研究に従事.博士(工学).日本生体医工学会,IEEE,日本ロボット学会,日本機械学会の会員.

うと そういちろう
宇 都 宗一郎 君(正会員)
2014年九州大学大学院システム情報科学府情報知能工学専攻修士課程修了,現在に至る. 在学中は多指ハンドによる安定把持の研究に従事.修士(工学).

やまのべ なつき
山野辺 夏 樹 君(正会員)
2002年京都大学工学部物理工学科卒業. 2007年東京大学大学院工学系研究科精密機械工学専攻博士課程修了.2007年産業技術総合研究所知能システム研究部門研究員,現在に至る. 技能教示,把持動作計画,リハビリテーションロボットに関する研究に従事.博士(工学).IEEE,日本機械学会,精密工学会の会員.

ながた かずゆき
永 田 和 之 君(正会員)
1986年東北大学工学部精密工学科卒業.同年,通産省工業技術院東北工業技術試験所研究員.1991年電子技術総合研究所研究員.2001年産業技術総合研究所主任研究員,現在に至る.ロボットハンドの研究に従事.博士(工学).日本機械学会,日本ロボット学会の会員.

きたがき こうせい
北 垣 高 成 君(正会員)
1989年東北大学大学院工学研究科博士課程修了. 同年電子技術総合研究所研究員.2001年産業技術総合研究所主任研究員,現在に至る.博士(工学). 日本機械学会, 日本ロボット学会の会員.

受賞論文「接触面を考慮したソフトフィンガ型把持の安定性評価」
本研究では,各接触点でソフトフィンガ型接触を仮定した多指ハンドの把持安定性評価における新たな手法を提案する.提案手法では,各接触点における最大法線力が与えられると,指と対象物の接触領域の大きさに応じて把持安定性指標を算出するものである.本論文では,まず各接触点における最大法線力から指のモデルの対象物に対するめり込み量を求める.つぎに,接触領域に対してWinkler Elastic Foundation Modelを用いることで接触領域における圧力分布を導出する.この圧力分布を用いて各接触点での摩擦モデルにおけるEccentricity パラメータを求める.つぎに,この摩擦モデルに対して重力を考慮した把持安定性指標を提案する.本指標は6次元レンチ空間の3次元部分空間に,半径が対象物に加わる重力の大きさと等しい球が含まれる場合に安定と判定するものである.提案する手法は,さまざまな状況に適応できることが示される.たとえば,ボルトのネジ山の部分を掴む場合など,接触領域が複数の領域に跨る場合があるが,提案する手法はこのような場合にも適用可能であることが示される.

(論文賞)

はやし ひさのり
林  尚 典 君(正会員)
1994年東京工業大学大学院理工学専攻科機械物理工学専攻修士課程修了,同年横河電機(株)に入社.光応用計測,水晶マイクロマシン,コンピュータビジョンの研究を経て,近赤外分光分析計や医用画像システムの開発に従事.2008年より工業用無線の国際標準化および応用研究に従事.2015年IEC 1906賞受賞.

うえだ としつぐ
植 田 敏 嗣 君(正会員,フェロー)
1971年信州大学大学院修士課程修了,1988年東京工業大学工学博士,1971年横河電機(株)に入社.2003年4月早稲田大学大学院情報生産システム研究科教授,2012年4月研究科長,IPSセンター長,2016年5月早稲田大学名誉教授.その間,低雑音増幅器,機械振動子,マイクロマシニング,レーザーなどの研究開発とそれを利用した温度,圧力,変位,成分などのセンサ開発に従事.1985年及び1987年発明協会より発明奨励賞受賞,1987年および1994年計測自動制御学会より論文賞受賞.2012年電気学会終身会員.電気学会,IEEEの会員.

おおいがわ ひろし
大井川 寛 君(正会員)
2010年3月早稲田大学大学院情報生産システム研究科修士課程修了.2014年から早稲田大学の研修助手としてガスセンサの開発に従事.2016年,KOA(株)入社.主として,水晶振動子を利用したセンシングデバイスの研究開発に従事.電気学会の会員.

受賞論文「無線水素センサの防爆対応」
地球温暖化対策として,水素をエネルギーとして活用する動きが近年活発化してきており,水素供給のためのインフラとして,水素ステーションや水素製造設備の整備が進められている.本論文では,水素ステーションや水素製造設備の水素漏えい検知システムに水素センサを適用するにあたり,防爆対応について検討を行った.水素ステーションの防爆要件に対応にあたっては,水晶振動子型水素センサが有力であり,測定原理や開発したセンサの動作条件を考慮して,適応の可能性を示した.また,白金による温度制御回路の本質安全防爆対応について,回路シミュレーションにより検討を行った.また,センサ信号の通信に工業用無線ISA100.11aを適用して,電源をバッテリとしてもち,無線水素センサとして組み合わせることにより,本質安全防爆対応が容易になることを提案し,その適合性について検討を行い,実用化への可能性とその有効性を示した.

(技術賞)

すずき たくや
鈴 木 卓 弥
1994年東京大学工学部物理工学科卒業,同年富士電機(株)入社,1998年よりMEMSガスセンサの研究開発に従事.現在に至る.

ながせ とくみ
長 瀬 徳 美
1986年東北大学理学部化学科卒業,同年富士電機(株)入社.1988年よりガス警報器用ガスセンサの研究開発に従事.1993年よりガス警報器の製品開発に従事.2015年よりMEMSガスセンサの研究開発に従事.現在に至る.

おかむら まこと
岡 村  誠
1994年東海大学工学部生産機械工学科卒業,同年富士電機(株)入社,2003年よりMEMSガスセンサの研究開発に従事.現在に至る.

むらた なおよし
村 田 尚 義
2008年青山学院大学理工学研究科 機能物質創成コース修士課程 修了,同年富士電機(株)入社.MEMSガスセンサの研究開発に従事.2016年北海道大学工学研究科 量子理工学専攻博士後期課程修了.博士(工学).現在に至る.

ふるた としき
古 田 稔 貴
2008年熊本大学大学院自然科学研究科 情報電気電子工学専攻修士課程 修了,同年富士電機(株)入社.MEMSガスセンサの研究開発に従事.現在に至る.

おおにし ひさお
大 西 久 男
1988年東京大学大学院工学系研究科工業化学専攻修士課程修了.同年 大阪ガス(株)入社.ガスセンサ・触媒・エネルギー変換材料・素子技術,信頼性工学の研究開発に従事.1994年東京大学大学院理学系研究科化学専攻より博士(理学)授与.2008年より2011年まで社団法人日本ガス協会兼務.2010年より2013年まで京都工芸繊維大学特任教授兼任.現在に至る.

のなか あつし
野 中  篤
1997年東京大学大学院工学系研究科金属工学専攻修士課程修了.同年大阪ガス(株)入社,2008年よりガスセンサの研究開発に従事.現在に至る.

なかじま たけし
中 島  崇
2009年大阪大学大学院理学研究科修士課程修了.同年大阪ガス(株)入社.同年より2014年までガスセンサの開発に従事.2014年より資源開発業務に従事.現在に至る.

ひがき かつみ
檜 垣 勝 己
1994年東京大学大学院工学研究科工業化学専攻修士課程修了.同年大阪ガス(株)入社.同年より2005年までガスセンサの開発に従事.2005年より,燃料電池,エネルギー変換材料の研究開発に従事.現在に至る.

なかやま としろう
中 山 敏 郎
1988年大阪大学理学研究科無機および物理化学専攻博士後期課程単位修得後退学.同年 大阪ガス(株)入社.2007年より,同社エネルギー技術研究所勤務,ガスセンサの研究開発に従事.2013年同社退職.現在に至る.

受賞論文「超低消費電力MEMSガスセンサの開発」
都市ガス警報器の設置場所の制約を解消するため,電源コードをなくして電池駆動にすることが強く望まれてきた.しかしメタンセンサの消費電力は0.1W程度ときわめて大きく,これを従来の数百分の一に削減する必要が有るため,永年「夢の技術」と言われてきた.ガス検知材料の薄膜化は従来困難であったが,独自の「ナノ柱状構造酸化スズ薄膜」を開発し,また新規創成の「貴金属固溶型酸化物触媒」を開発し,比類ない高選択性を有するメタン検知を実現した.またMEMS技術を駆使して,微小化した超小型センサ部を薄膜ダイアフラムに集積した熱絶縁構造とし,センサ部を検知の瞬間(百ms程度)のみ加熱する極短パルス駆動方式により,従来の約600分の1以下の超低消費電力を実現し「超低消費電力メタンセンサ」を作り上げた.警報器用途に求められるきわめて高い長期信頼性を確認した後,このセンサを搭載した電池駆動家庭用都市ガス警報器を世界で初めて実現し,2015年より販売を開始した.

(技術賞)

なかがわ しげまさ
中 川 繁 政 君(正会員)
1987年京都大学大学院工学研究科数理工学専攻修士課程修了.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.鉄鋼プロセスにおける計測・制御の研究開発に従事(計測・制御研究部長).2011年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了.博士(工学).2012年日本鉄鋼協会学術記念賞(白石記念賞),2012年第4回ものづくり日本大賞優秀賞,2013年科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門),2013年日本塑性加工学会学会大賞を受賞.日本鉄鋼協会,日本塑性加工学会の会員.

たちばな ひさよし
橘  久 好
1983年尼崎市立尼崎高等学校普通科卒業.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.90年産業技術短期大学電気工学科卒業.鉄鋼圧延プロセス制御の研究開発に従事(主幹).2012年第4回ものづくり日本大賞優秀賞,2013年科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門),2013年日本塑性加工学会学会大賞を受賞.日本鉄鋼協会,日本塑性加工学会の会員.

かどや やすのり
角 谷 泰 則 君(正会員)
1993年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻博士前期課程修了.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.鉄鋼圧延プロセス制御の研究開発に従事(鹿島製鐵所制御開発室長).99年本会学術奨励賞・技術奨励賞,2005年,2013年,2014年日本鉄鋼協会計測・制御・システム技術賞を受賞.日本鉄鋼協会,日本塑性加工学会の会員.

はらぐち よういち
原 口 洋 一
1989年東京大学大学院工学系研究科舶用機械工学専攻修士課程修了.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.鉄鋼冷却プロセスの研究開発に従事(主幹).2013年日本鉄鋼協会計測・制御・システム技術賞を受賞.日本鉄鋼協会,日本機械学会,日本伝熱学会の会員.

こばやし かずあき
小 林 一 暁
2001年東京工業大学工学研究科化学工学専攻修士課程修了.2004年京都大学工学研究科化学工学専攻博士課程単位取得退学.2005年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.鉄鋼冷却プロセス,鉄鋼原料プロセスならびにエネルギー活用に関する研究開発に従事(主任研究員).2013年日本鉄鋼協会計測・制御・システム技術賞を受賞.日本鉄鋼協会,日本機械学会,日本流体力学会,日本伝熱学会の会員.

なかむら おさむ
中 村  修
1989年東京大学大学院工学系研究科化学エネルギー工学専攻修士課程修了.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.鉄鋼プロセスの数値解析に関する研究開発に従事(主幹研究員).2013年日本鉄鋼協会計測・制御・システム技術賞を受賞.日本鉄鋼協会,日本機械学会の会員.

こじま じろう
児 嶋 次 郎
2004年茨城大学大学院理工学研究科機械工学専攻博士前期課程修了.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.厚板情報制御システムの開発に従事(鹿島製鐵所電気プロコン整備課長).2012年本会産業応用部門・技術賞を受賞.

いそべ げん
磯 部  現
2009年九州工業大学大学院情報工学府情報システム専攻修士課程修了.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.厚板製造プロセスの操業改善に従事(主査).2013年,2014年日本鉄鋼協会計測・制御・システム技術賞を受賞.日本鉄鋼協会の会員.

やざわ たけお
矢 澤 武 男
1992年電気通信大学大学院電気通信学研究科機械制御工学専攻修士課程修了.同年住友金属工業(株)(現,新日鐵住金(株))に入社.厚板製造プロセスの技術企画に従事(本社厚板技術室長).2011年,2013年日本鉄鋼協会計測・制御・システム技術賞を受賞.日本鉄鋼協会,日本塑性加工学会の会員.

受賞論文「厚鋼板のオンライン加速冷却装置における冷却制御技術」
熱間圧延後の厚鋼板をオンライン加速冷却装置において,目標とする冷却停止温度まで高精度に均一冷却するため,水冷時の沸騰現象を精緻にモデル化した熱伝達モデルを用いて,冷却水量をダイナミックに調整する冷却制御技術を開発した.開発した熱伝達モデルは,ジェット噴流解析と冷却ラボ実験結果から冷却挙動を定式化したもので,噴流衝突後の拡散過程の沸騰状態をモデル化して熱伝達係数を導出するものである.本モデルにより,沸騰状態の異なる広範囲な温度領域で,冷却停止温度の高精度な制御を実現できるようになった.また,温度変動に対応して,冷却水量をダイナミックに調整する制御技術を開発し,厚鋼板の全長に渡って,均一冷却を高精度に実現することが可能となった.本技術は,鹿島製鐵所の厚板工場で実機適用されており,厚鋼板の冷却停止温度の高精度化に効果を発揮している.

(技術賞)

きむら だいさく
木 村 大 作
神戸市立高専電気工学科卒,大阪電気通信大学大学院工学研究科情報工学専攻博士前期課程修了,兵庫県立大学大学院工学研究科電気系工学専攻博士後期課程単位取得退学.2013年アズビル(株)入社.製造業のIT化製品・サービスの企画開発普及と人材育成に従事.博士(工学).

たかい つとむ
髙 井  努
防衛大学校航空工学専攻卒.奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了.1990年山武ハネウエル(現アズビル)入社.DCS開発に従事.システムマーケティング部にてDCS及び関連アプリケーション商品企画に従事.その後,システムビジネスおよび商品群企画業務責任者となり現在に至る.化学工学会会員,化学工学誌編集委員,日本プラント・ヒューマンファクター学会理事,編集委員.博士(工学).

やまがた けんいち
山 縣 謙 一 君(正会員)
九州大学大学院工学研究科化学システム工学専攻博士前期課程修了,同博士後期課程単位取得退学.2001年山武(現,アズビル)入社.研究開発本部にてデータ解析業務に従事,その後,農薬管理データベースの開発,半導体システムの営業支援に従事.現在,エンジニアリング本部にて異常検知システム開発業務に従事.博士(工学).

かわせ たける
川 瀨  健
電気通信大学大学院電気通信学研究科システム工学専攻修士課程修了.2009年山武(現,アズビル)入社.DCSエンジニアリング,調節弁のプロジェクトエンジニアリングに従事.その後,IoT推進部署へ移り異常予兆検知システムのエンジニアリングを担当し現在に至る.

にい まなぶ
新 居  学
大阪府立大学大学院工学研究科博士後期課程修了.2001年姫路工業大学工学部情報工学科(現,兵庫県立大学)助手,2007年より助教,現在に至る.2014年より一般社団法人日本看護質評価改善機構の理事.人工知能による看護の質改善に関する研究や産業分野における知能システムに関する研究などに従事.IEEE,電子情報通信学会,システム制御情報学会,日本知能情報ファジィ学会,日本バーチャルリアリティ学会などの会員.博士(工学).

受賞論文「「オンライン異常予兆検知システムBiG EYES」の開発」
近年,国内の製造業では,団塊世代の定年,少子高齢化などを背景に働き方改革が迫られる中,プロセスや設備の異常予兆検知分野におけるIoT,AI,ビッグデータの活用に関心が集まっている.成熟した製造業において,PA系プラントでは安全安定が,FA系工場では止まらない工場がそれぞれの課題である.そこで,製造現場の長期間操業データを利用した学習型のオンライン異常予兆検知システム BiG EYESを開発した.BiG EYESはファジィニューラルネットワーク(FNN)を用いたファジィ非線形回帰により異常予兆を早期に検知するものである.検知原理は,実測値と推定値となる信頼度区間(レベル集合)との包含関係からスコア値を求めいつもと違う予兆を検知する.本手法の特徴は,利用者にとって状況が直感的に認知でき,かつチューニングパラメータがきわめて少ないことである.したがって,実用面の課題であったデータサイエンティストなど専門家の手を必要とせず,現場の管理者が主体的にシステム構築,維持運用を行える.結果としてユーザ側の保守負担少なくランニングコストも低減することができる.

(技術賞)

いわき さとし
岩 城  敏 君(正会員)
広島市立大学大学院情報科学研究科教授.1984年北海道大学大学院修士課程修了.同年NTT入社.ロボット関連の研究に従事.工学博士.94~95年ドイツKarlsruhe大学客員研究員.96-99年NTT FANETにてレーザセンサ商品化.2000年NTT東日本ISDNキャンペーングッズ「メール読みマウス4」開発.2007年より広島市立大学大学院情報科学研究科教授.ロボティクス研究室長.2007年日本ロボット学会実用化技術賞.2013~2014年ロボット学会理事.2017年日本機械学会中国四国支部技術創造賞.

みくら しょうた
三 倉 将 太
東海旅客鉄道(株)東海鉄道事業本部工務部信号通信課運行管理システム担当課(静岡駐在)に所属.2013年広島市立大学大学院修士課程修了.同年,東海旅客鉄道(株)入社.2013~14年現業機関にて,駅,踏切設備の保全,取替業務に従事.2015年運行管理システム保全業務に従事.2016年~現在,運行管理システム担当課に配属.東海道本線静岡地区の運行管理システム開発業務に従事.

なかむら げん
中 村  元
(株)ユーシン所属.2012年広島市立大学大学院情報科学研究科システム工学専攻修士課程修了.同年(株)ユーシン入社.生産管理職に従事.

やまもと よしひろ
山 本 祥 寛
日立産業制御ソリューションズ所属.2011年広島市立大学大学院修士課程終了.同年日立産業制御ソリューションズ(旧:日立アドバンストデジタル)入社.ソフトウェア設計業務に従事.

うえき さとし
上 木  諭 君(正会員)
豊田工業高等専門学校機械工学科准教授.2007年岐阜大学大学院博士課程修了.同年,岐阜大学産官学融合本部バーチャルシステムラボラトリー中核的研究機関研究員.ロボット関連の研究に従事.博士(工学).2010年豊田工業高等専門学校機械工学科助教.2012年豊田工業高等専門学校機械工学科講師.2012年計測自動制御学会 中部支部研究賞.2013年 IEEE/ASME Transactions on Mechatronics Best Paper Award for 2013.2015年豊田工業高等専門学校機械工学科准教授.2015年日本機械学会東海支部技術賞.

受賞論文「空気枕の高機能化に関する総合的な技術開発」
万人の生活必需品である「枕」に着目し,空気枕の高機能化を実現する4つの要素技術を下記の如く総合的に開発した.
1.快適な睡眠を実現する機能として,ピストンシリンダー機構とアクチュエータにより圧力調整可能な空気枕を用いて,枕の2大パラメータである「高さ」と「固さ」を,好みに応じて自由に設定可能なオープンループ型インピーダンス調整法を開発した.(SICE Vol.43/3)
2.入力インタフェース機能として,枕上の頭部を動かすことにより,空気枕を構成する4つの空気袋内空気圧を計測処理することで,ハンズフリーでPC入力を実現する空気枕を開発した.(SICE Vol.49/1)
3.インターネット通信機能として,遠隔の親しいカップルが,枕上の頭の動きでお互いの存在感や感情を伝え合うことを目的に,ピストンシリンダー機構により圧力調整可能な1対の空気枕を用いて,バイラテラル制御技術によりお互いの頭部の微妙な動きを計測・伝送する空気枕通信システムを開発した.(VRSJ Vol.18/1)
4.上記業績2の発展として,枕上頭部動作により,PC内アイコンと実世界オブジェクトとをシームレスにポインティング可能なハンズフリーデバイスを開発した.(SICE Vol.52/2)

(技術賞)

いいだ きよし
飯 田  清
1981年育英工業高等専門学校(現,サレジオ工業高等専門学校)卒業.北辰テクニカルサービス(現,横河ソリューションサービス)入社.以降,サービス拠点でサービス実務と保守提案活動を実践.その後,2006年に本社勤務となり,全国のお客様への提案活動に従事.

さこぞの よしみ
迫 園 欣 巳
1990年茨木工業高校電子工業科卒業.同年,横河エンジニアリングサービス(株)入社.入社当初はマルチメータ・レコーダの修復作業に従事.2006年より分散型制御システム製品の修復や製品延命化作業に従事し,リカバリー専用車による現場機器の洗浄なども実施.現在は横河ソリューションサービスで現場サービスをサポートする業務に従事している.

きよの ゆういち
清 野 雄 一
2001年金沢工業大学工学部卒業.同年4月横河電機(株)入社,医薬品・半導体・自動車業種向け製造管理システム企画・開発・導入・保守に従事.2013年4月に横河ソリューションサービスへ移籍.現在はセールスエンジニア兼プロジェクトマネージャーとして自動車業種向け次世代生産指示システム構築中.

たむら こうじ
田 村 浩 二
1989年横河エンジニアリングサービス(株)(現,横河ソリューションサービス(株))に入社.サービス業務を経て,現在は営業技術を担当.主にシステム製品の導入や更新に関わる提案および基本設計業務に従事.

受賞論文「東日本大震災でのDCS復旧対応」
2011年3月11日の大震災では地震発生後に起きた津波により多くの被害が発生した.これは,建物の流出などだけではなく,工場の計測機器にも大きな被害をもたらした.これらの計測機器に対し,弊社がもつ,さまざまなノウハウを活用し復旧にあたってきた.そのなかから3つの事例を紹介している.
一つ目はカード洗浄,二つ目は市場遊休品リユース,そして三つ目はソフトウェア復旧である.カード洗浄は復旧において有効な手段であったが,現場からの回収が遅くなってしまったものは有効ではなかったことから,いかに早く回収するかが課題である.市場遊休品リユースは,すでに販売が終了している機器について有効であったが,必要な機器の情報が無ければ調達ができないことから,機器管理が重要である.ソフトウェア復旧では,バックアップ用のテープの復元を行ったが,ここでは普段からのバックアップの実行や,メディアの管理の重要性が認識できた.
今回の震災対応において,有効な対策と普段から準備しておかなければいけないことが明確になったと考える.

(著述賞)

おはら あつみ
小 原 敦 美 君(正会員)
1984年東京大学工学部計数工学科卒業,1989年同大学大学院工学系研究科博士課程修了.工学博士.同年大阪大学基礎工学部制御工学科助手.講師,助教授,准教授を経て,2011年福井大学大学院工学研究科電気電子工学専攻教授となり,現在に至る.システム制御,最適化,情報幾何の研究に従事.1995年本会論文賞・武田賞,2001年システム制御情報学会論文賞を受賞.日本応用数理学会,IEEE,SIAMの会員.Information Geometry (Springer)誌のAssociate Editor.

受賞図書「行列不等式アプローチによる制御系設計(2016年・コロナ社)」
有限次元の線形時不変システムの安定性,受動性,有界実性などの基礎的な諸性質を最適化に関連する線形行列不等式(LMI)という概念を軸に詳しく解説している.つぎにこれらの結果が,著しい発展を遂げたシステム解析,ロバスト制御系設計,ゲインスケジュールド制御系設計などのシステム制御技術の応用に,LMIを通してどのように関わってくるかを概説している.(出版社のご好意により,同書の出版社ホームページに正誤表も掲載されている.)

(著述賞)

あらい ふみひと
新 井 史 人 君(正会員)
1988年東京理科大学修士課程修了.1993年名古屋大学 博士(工学).1998年名古屋大学 助教授,2005年東北大学 教授.2010年名古屋大学 教授,2014年より名古屋大学未来社会創造機構,工学研究科兼任.2016年より計測自動制御学会システムインテグレーション(SI)部門副部門長.バイオロボティクス,マイクロ・ナノメカトロニクスなどの研究に従事.

受賞図書「細胞の特性計測・操作と応用(2016年・コロナ社)」
近年,三次元組織体を生体外で構築し,生体が有する機能を発現させるという革新的な取組が行われている.構築した人工組織体は,再生医療や薬剤アッセイなどへ応用が期待されている.このような取組において,人工組織体を構成する部品としての細胞の選択は極めて重要である.そこで,細胞の特性に応じて特定の細胞を分離することを対象とした「細胞ソート工学」の基盤として,(1)細胞の計測技術,(2)細胞分離に適用可能な操作技術,(3)細胞の分離技術を紹介し,体系的にまとめた.(1)細胞の計測技術では,細胞の力学的特性や環境との力学的相互作用の計測に着目している点がユニークといえる.また,(2)細胞の操作技術にはさまざまな原理,方式があり,非接触式や接触式の細胞操作方式を紹介した.最後に,(3)細胞の特性に応じて特定の細胞を分離する細胞分離技術の具体例を紹介した.本書が細胞ソート工学の理解に役立てば幸いである.

(新製品開発賞)

受賞製品「ビル向けクラウドサービス」
アズビル株式会社 殿
ビルや工場の省エネを行うにあたり,BEMS(Building and Energy Management System)が導入されることは,一定規模以上の建物では一般的になりつつある.また,近年のICTの進歩によってクラウド環境が急速に整備されている.アズビルは,クラウド型のBEMSとしてビル向けクラウドサービスを開発した.従来のオンプレミス型BEMSと比較すると,ビル向けクラウドサービスは,利便性に関しては,ユーザはインターネット接続可能なPCやタブレットを用いて任意の場所・時間でアクセスすることができる.また,複数建物のエネルギー消費原単位を比較するなど,容易にデータを分析することができる.機能に関しては,継続的な改善や拡張が実施されるため,ユーザは常に最新のサービスを利用できる.現在,ビル向けクラウドサービスは,エネルギー管理(EM),設備保全管理(BM),テナントサービス(TS)といった機能を提供している.コストに関しては,ハードウェア・ソフトウェアの購入が不要なのでイニシャルコストが低減し,保守費や部品交換費用も不要となる.(会誌「計測と制御」Vol.54  No.12(2015年12月号)掲載)

(国際標準化賞 功績賞)

はせがわ とし
長谷川 敏 君(正会員)
1989年 東京電機大学大学院 工学研究科 電気工学専攻修了.  1989年 横河電機(株)入社.現在,マーケティング本部標準化戦略室マネージャ. フィールド無線システムの国際標準化と技術普及活動に従事. IEC/SC65C/WG16国内委員会幹事および国際エキスパート,  IEC/SC65C/WG17国際エキスパート, IEC/TC65国内委員会SC65C共同幹事, IEC/TC65国内委員会諮問委員会副幹事, (一社)日本電気計測器工業会 無線技術調査・研究WG 主査, ISA100 Wireless Compliance Institute 日本支部 支部長.

対象国際標準規格名:
「IEC 62734: Wireless communication network and communication profiles ? ISA100.11a」,
「IEC 62591: Wireless communication network and communication profiles – WirelessHART?」,
「IEC 62601: Industrial networks – Wireless communication network and communication profiles – WIA-PA」,
「IEC 62657シリーズ:  Wireless communication networks 」
これらの国際標準は,工業用オートメーションにおけるフィールド機器とホストシステム間をつなぐ無線通信ネットワークを対象としている. IEC/SC65C/WG16(無線通信プロファイル)と同WG17(無線共存管理)の国際エキスパートとして標準化活動に取り組むとともに, (一社)日本電気計測器工業会  無線技術調査・研究WGなどの関連業界活動をとおして, 無線計装の周知活動に携わってきた. 製造現場の監視強化とスマート化を実現するために工業用無線センサネットワーク技術のさらなる発展が期待されており, 無線計器の相互運用性と, 周波数資源の利活用に関する国際標準化の取組みは今後ますます重要となる.

(国際標準化賞 奨励賞)

かなまる ひろお
神 余 浩 夫 君(正会員)
1987年3月大阪大学大学院工学研究科原子力工学専攻修了.同年,三菱電機(株)中央研究所入社.2004年同社名古屋製作所,現在,同社先端技術総合研究所主席技師長.TUV機能安全エキスパート,ISA日本支部副支部長,IEC/TC65国内委員会諮問委員,IEC MT61508ほか国際エキスパート多数.

対象国際標準規格名:
・IEC 61508シリーズ: Functional safety of electrical/electronic/programmable
electronic safety-related systems
・IEC 61511シリーズ: Functional safety – Safety instrumented systems for
the process industry sector
・IEC 62443シリーズ: Industrial communication networks – Network and
system security
・IEC/TS 63069: Industrial-process measurement, control and automation
– Framework to bridge the requirements for safety and security (策定中)
・IEC 63074: Security aspects related to functional safety of safety-related
control systems (策定中)
社会インフラを支える制御システムの安全・安心に向けて,IEC 61508機能安全およびIEC 62443制御セキュリティ規格が注目されている.いずれも,産業分野だけでなく,広い分野の制御システムへの適用が進んでいる重要な規格である.これらの規格の策定,改訂に日本からの国際エキスパートとして関与し,規格内容を国内にて解説を行うことで技術の普及に貢献してきた.最近では,機能安全と制御セキュリティを両立するフレームワークに関する規格(IEC/TR 63069, IEC 63074)の立ち上げ,ドラフト策定にも参加し,安全・安心な制御システムの技術の確立に寄与している.