(学術奨励賞・研究奨励賞)10名
○非引き連れ型柔軟メカニズムを用いた触覚センシング
(第21回システムインテグレーション部門講演会で発表)
大阪大学 昌子晴海 君

○ショウガ根茎腐敗病検出を目的とした葉の動きの定量化手法の検討
(第38回センシングフォーラム 計測部門大会で発表)
高知工科大学 窪田伊織 君

○未知システムに対する確率的スパースイベントトリガード制御
(第63回自動制御連合講演会で発表)
名古屋大学 坂野幾海 君

○原始四足動物の歩行運動制御に関する一考察
(第33回自律分散システム・シンポジウムで発表)
東北大学 鈴木朱羅 君

○マルチエージェントシステムにおける協調行動の抽象度と深層強化学習器の関係性の考察
(第48回知能システムシンポジウムで発表)
岡山大学 上野 史 君

○助言付きビデオゲーム環境における助言の意味とゲームプレイの同時学習
(第48回知能システムシンポジウムで発表)
京都工芸繊維大学 宮尾愛平 君

○複数対象物の同時把持による把持作業の効率化
(第21回システムインテグレーション部門講演会で発表)
大阪大学 坂本 匠 君

○ゼラチンの粘着力の再湿性を利用した吸着入切可能なロボットフィンガの開発
(第21回システムインテグレーション部門講演会で発表)
東京大学 長谷川 峻 君

○陸上養殖における給餌効率化のための水面変動の時間周波数解析による魚群の活性度推定
(第21回システムインテグレーション部門講演会で発表)
千葉工業大学 大野航太郎 君

○熱式尿流計の測定精度向上に関する研究
(ライフエンジニアリング部門シンポジウム2020で発表)
富山大学 上村 匠 君

(学術奨励賞・技術奨励賞)3名
○移動マニピュレータによる作業対象識別のための長期間活動経験を活かした視点計画
(第21回システムインテグレーション部門講演会で発表)
信州大学 野上和幹 君

○マルチタスク学習に基づくUAVによる未知環境探索法の開発
(システム・情報部門学術講演会2020で発表)
防衛大学校 ブイ・ドク・ヴェト 君

○熱画像を用いた歩行支援効果の計測手法に関する検討
(第21回システムインテグレーション部門講演会で発表)
東京大学 徐 暁星 君

受賞者略歴および受賞論文概要

しょうじ はるみ
昌 子 晴 海 君(学生会員)
1997年島根県生.2020年大阪大学工学部応用理工学科卒業.同年大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻博士前期課程に進学し,現在に至る.触覚センシングに関する研究に従事.

受賞論文「非引き連れ型柔軟メカニズムを用いた触覚センシング」
近年,柔軟素材を活用したロボットハンドの研究が盛んである.このようなハンドは,柔軟な指腹部の変形状態に基づき,対象物の形状や弾性などの特性を認識できる可能性を有する.本研究では,対象物の形状情報を柔軟素材の変形を介して圧力分布センサに伝達し,測定された圧力分布値から元形状を認識する触覚センシング手法を提案した.ここで注意されたいのは,一般的な柔軟素材では,エッジや凹形状を含む対象物との接触で引き連れ変形が生じ,形状になじむことができない点である.この場合,圧力分布センサへ形状情報を正確に伝達することができない.このことに対処するため,斬新な非引き連れ型柔軟メカニズムを導入した.このメカニズムは,それぞれ独立して上下方向に弾性変形可能な複数のピンで構成され,引き連れ変形が起こらないことから,エッジや凹形状の情報も的確に圧力分布センサへ伝達することできる.プロトタイプを製作し,提案手法のエッジ形状識別能力の高さを実証した.

くぼた いおり
窪 田 伊 織 君(学生会員)
1998年沖縄県生.2020年高知工科大学情報学群情報とメディア専攻卒業.同年同大学大学院工学研究科基盤工学専攻情報学コースに進学し現在に至る.画像処理を用いた農業ICTに関する研究に従事.

受賞論文「ショウガ根茎腐敗病検出を目的とした葉の動きの定量化手法の検討」
ショウガに発生する病害の中でも被害の大きいものに根茎腐敗病がある.この病害は水を媒介として発病株から周辺の株へと急速に二次伝染するという特徴があるため,感染したショウガはできる限り早く取り除く必要がある.栽培現場では,この病害の発生を葉の黄化などの特有の症状を基に判断しているが,症状が出るころには感染が広がっていることも多いため,症状が現れる前に検出する方法が求められている.この研究の過程において著者らは,ショウガに傾性運動と呼ばれる葉の動きがあり,病原菌を接種した株については発病確認日が近づくにつれてこの葉の動きが小さくなることを確認した.これは本来行われている葉の動きが病害により阻害されるために起こると考え,この葉の動きの違いを根茎腐敗病の検出に応用できると考えた.このため本研究では,根茎腐敗病に感染したショウガを早期に検出するため,画像上で葉の動きを定量化する方法について提案した.

ばんの いくみ
坂 野 幾 海 君(学生会員)
1996年愛知県生.2021年名古屋大学工学研究科機械システム工学専攻博士前期課程修了.同年,同専攻の博士後期課程に進学し,現在に至る.未知システムのデータ駆動型解析に関する研究に従事.

受賞論文「未知システムに対する確率的スパースイベントトリガード制御」
IoTに接続された遠隔制御システムにおいては,スパースな制御入力を使わざるを得ない場合がある.これらの状況に対する制御手法として,既にスパースイベントトリガード制御という枠組みが提案されているが,制御対象のモデルが得られていない場合はシステムの安定性が常には保証されなかった.そこで本論文では,動特性が未知の制御対象に対し,確率1での安定化が保証される,確率的スパースイベントトリガード制御を提案した.提案法では,入力の印加時刻の決定と状態軌道データの取得それぞれに対し,確率的な要素を導入する.このことにより,観測データがシステムのダイナミクスの情報をより多く含めるようになり,システムの安定化が達成される.提案法は,IoT社会の実現のために必要とされるオンデマンド型制御の実現に寄与すると期待される.

すずき しゅら
鈴 木 朱 羅 君(正会員)
1992年千葉県生.2020年日本学術振興会特別研究員(DC2),2021年東北大学大学院工学研究科博士課程後期3年の課程修了,同年大阪大学大学院工学研究科特任研究員となり,現在に至る.日本学術振興会特別研究員(PD).動物の運動制御メカニズムに関する研究に従事.

受賞論文「原始四足動物の歩行運動制御に関する一考察」
本論文では,初めて陸上に進出した脊椎動物(原始四足動物)がどのように陸上という未知環境に適応し歩行運動を獲得したのかを考察すべく,胸鰭を用いて歩行する魚類(ポリプテルス)と,原始四足動物に類似した形質を持つ両生類(サンショウウオ)の双方の歩行運動を再現可能な制御則を構築した.同一の制御則から,魚類と両生類の双方の歩行運動を再現できれば,その進化的過渡期にあたる原始四足動物においても同様の運動制御メカニズムが存在した蓋然性が高い.本論文の提案制御則は,四肢と体幹に遍在する感覚フィードバック制御の連関によって歩行運動を生成する自律分散的な制御メカニズムであり,原始四足動物の歩行生成においても同様の運動制御メカニズムが重要な役割を持っていたと考えられる.また,本制御則のように形態に依らない運動制御手法の提案は,高い汎用性を持ち故障にも強い運動制御理論を構築する上で新たな知見を提供することが期待される.

うわの ふみと
上 野 史 君(正会員)
1993年生.2017年電気通信大学大学院博士前期課程修了.同年,日本学術振興会特別研究員DC1採用.2020年同大学大学院博士後期課程修了.工学博士.同年,岡山大学大学院自然科学研究科助教.現在に至る.強化学習によるマルチエージェントシステムの分散協調制御の研究に従事.人工知能学会,電子情報通信学会,日本ロボット学会,日本航空宇宙学会,IEEE,ACM などの学会会員.

受賞論文「マルチエージェントシステムにおける協調行動の抽象度と深層強化学習器の関係性の考察」
マルチエージェント強化学習は,強化学習により複数ロボットの協調制御などの集団行動を可能にする.しかし,各ロボットの動作を担うエージェントは互いに等しい前提を置いているため,立ち位置の違いによる観測情報の粒度の差等,実環境における情報の粒度の違いに対応できない.そこで本稿は,粒度の異なる情報を前提に協調行動学習の実現を目指し,深層強化学習の層構造と入出力情報の抽象化との関係性を検証し考察した.実験では,層の数が異なる単体のエージェントによる学習結果の比較,および観測情報の粒度が異なる二体エージェントにおける深層強化学習の性能検証により,深層強化学習は情報の粒度の差を吸収し協調行動学習を可能にすることが明らかとなった.また分析により,層による抽象化と出力関数近似の機能分岐が起きていることが明らかとなり,他層の学習結果の再利用により粒度の異なる情報を適切な抽象度で学習可能であることが示唆された.

みやお なるへい
宮 尾 愛 平 君(正会員)
1996年京都府生.2019年京都工芸繊維大学工芸科学部情報工学課程卒業.2021年同大学大学院工芸科学研究科情報工学専攻修了.現在は国内のIT企業でシステム開発に従事.

受賞論文「助言付きビデオゲーム環境における助言の意味とゲームプレイの同時学習」
「複数の対話行為の使い分け」は,言語進化研究において手薄な分野である.本研究の目的は,言語進化プロセスの構成論的な解明を目指す研究の第一歩として,言語と行動を同時に学習する場面における,複数の対話行為からなる助言の有効性を検証することである.本研究では,行動指示と評価の使い分けが有利だと考えられる,助言付きゲーム学習タスクを設定した.このタスクでは,ゲーム操作と言葉の意味を学習する生徒エージェントに対して,教師エージェントが助言を行う.本研究では,行動指示と評価の2種類の助言の意味を学習し,ゲーム学習に活用する生徒モデルを提案する.生徒モデルは,深層強化学習で実装し,行動指示を状態表現の1つ,評価を報酬または罰として利用する.本研究では,Atari2600のブロック崩しゲームを使用し,助言がゲーム学習速度に与える影響を評価した.実験結果から,行動指示と評価の2種類の助言の使い分けがゲーム学習を促進することを確認した.

さかもと たくみ
坂 本 匠 君(正会員)
1997年京都府生.2019年大阪大学基礎工学部システム科学科卒業.2021年大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻修了.同年4月某社入社.現在はサービスロボットのソフトウェア開発に従事.

受賞論文「複数対象物の同時把持による把持作業の効率化」
本研究では作業台上に配置された複数の対象物を回収するタスクに取り組む.このタスクにおいて,複数の対象物を同時に把持することにより作業を効率化できると考える.本研究では,複数対象物の同時把持を組み込んだ対象物の回収作業のフレームワークを提案する.作業台上の対象物のセグメンテーションを行い,対象物同士の距離が小さい2つの対象物の把持姿勢探索を行うことで同時把持を実現する.対象物同士の距離が大きい場合でも,押し動作により一方の対象物をもう一方の傍へ移動させ同時把持を試みる.以上の方策によりロボットの動作軌道長を削減し,効率的に回収作業を実行できることを示す.

はせがわ しゅん
長谷川 峻 君(学生会員)
1994年千葉県生.2017年東京大学工学部機械情報工学科卒業.2019年東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻修士課程修了.同年同専攻の博士課程に進学し,現在に至る.等身大ヒューマノイドロボットによる物体操作に関する研究に従事.

受賞論文「ゼラチンの粘着力の再湿性を利用した吸着入切可能なロボットフィンガの開発」
風呂上がりの足裏が床に貼り付くように,人間の皮膚を湿らせると吸着力が生じることに着想を得て,人間の皮膚と同様,乾燥状態では粘着しないが湿ると粘着するという再湿性を持つゼラチンを表面に用い,それを湿らせることで吸着するロボットフィンガを開発した.ゼラチンは動物の皮膚由来の物質であるため着目した.従来のロボットで利用されてきた粘着・吸着現象に対して,人間の皮膚で生じる吸着現象は,濡れを積極的に活用しつつも対象物をほぼ濡らさない新たな形態のものであり,本研究ではこの現象の模倣に取り組んだ.ロボットフィンガに適したゼラチン造形法を考案してフィンガを開発し,そのフィンガの実用のために,カビ発生防止法と,フィンガの吸着性発現に必要な適度な湿りを実現する実用的な工程を編み出した.以上の手法により,積み重なった紙から一枚のみを吸着して持ち上げ扱う動作が,視覚認識まで含めてシステムインテグレーションされたロボットで実現された.

おおの こうたろう
大 野 航太郎 君(正会員)
1997年千葉県生. 2021年3月千葉工業大学先進工学部未来ロボティクス学科卒業.同年4月株式会社FRDジャパンに入社.現在に至る.現在は世界初の陸上養殖のビジネス化に向けて,受賞論文に関連する陸上養殖のデータ分析,制御設計に従事.

受賞論文「陸上養殖における給餌効率化のための水面変動の時間周波数解析による魚群の活性度推定」
陸上養殖は環境的な負荷が小さく,自然環境の変動の影響を受けず生産管理の観点からも有利であることから次世代の水産技術として期待が高まっている.特に飼育水を浄化しながら循環利用する閉鎖循環式陸上養殖においては水質管理が極めて重要となる.水質に悪影響を与える要因として,例えば給餌の際に過剰に餌料を与えることで生じる残餌が挙げられる.本研究では残餌を防ぐ給餌システムの構築を目的とし,給餌時の魚群活性度を推定する手法を提案した.提案手法では,魚群の活性度を表す指標として捕食時の魚の動きによる水面 の揺動の時間的な変化に注目した.具体的には,固定視点から観測した水面の動画像に対して画素値の変化の時間周波数解析を行い,平常時と捕食時の差から給餌時の魚群活性度を推定する.実際の養殖プラントでの検証実験により,高活性から低活性への状態の変化を検知することで,給餌の停止判断が可能となることを確認した.

かみむら たくみ
上 村 匠 君(正会員)
1996年岐阜県生.2019年富山大学工学部卒業.2021年富山大学大学院理工学教育部修了.同年4月株式会社関ケ原製作所に入社,現在は社内設備の保全・更新に従事.

受賞論文「熱式尿流計の測定精度向上に関する研究」
過活動膀胱や前立腺肥大症などによる排尿障害は,加齢により増加する.排尿障害の状態を客観的に評価するため,診察では排尿した時刻と量を患者自身が記録する排尿日誌が用いられる.排泄物を測定する際は,感染症への対策として排泄物に非接触で測定できることが望ましく,また家庭のトイレなど慣れた場所で実施されることが望ましい.これらの問題を解決するため,既設便器に簡便に後付け設置できる排泄物に非接触な熱式尿流計を開発し,排尿情報を自動記録することを目指している.非接触温度センサを用いる熱式尿流計では,排泄された尿や体表面からの熱によって検知範囲内の空間や便器などの背景温度が上昇し,測定誤差を増大させることを明らかにした.測定誤差を減少させるため,背景温度の変化による影響を除去する新しい信号処理法を提案し,医療用尿流計と測定結果を比較することで実験的にその有効性を確認した.

のがみ かずき
野 上 和 幹 君(正会員)
1995年新潟県生.2018年福島大学理工学群卒業.2019年千葉大学工学部研究生終了.2021年信州大学大学院総合理工学研究科修了.同年4月ソフトバンク株式会社に入社.現在はネットワークの構築・サービス開発事業に従事.

受賞論文「移動マニピュレータによる作業対象識別のための長期間活動経験を活かした視点計画」
ロボットが作業を行うためには,作業対象を正しく識別するための視覚的な特徴を表す情報が必要になる.しかし,1つの視点から得られる情報では,正しく識別できない場合や周辺環境によってはオクルージョンの発生など,識別するのに必要な情報が得られない地点が存在することが考えられる.これに対し,各視点が有用かどうかを評価することで観察位置を決定する視点計画問題によるアプローチがある.しかし,対象識別のための視点決定において,過去の行動から収集した視覚情報を用いた研究は少ない.本研究では,各観察地点での“観察のしやすさ”を長期間活動を通して収集した空間情報・視覚情報から評価し,ロボットが事前に持っている識別対象の視覚情報と組み合わせることによる,効率的な作業対象識別のための視点計画手法を提案する.また,具体的なマニピュレーション作業として物品の片付けタスクについて取り上げ,有効性の検証を行った.

BUI DUC VIET
ブイ・ドク・ヴェト 君(学生会員)
1995年ベトナム社会主義共和国生.2019年防衛大学校理工学部情報工学科卒業.2021年防衛大学校理工学研究科修士課程修了.同年同大学理工学研究科博士課程に進学,現在に至る. 深層学習を用いた画像処理に関する研究に従事.

受賞論文「マルチタスク学習に基づくUAVによる未知環境探索法の開発」
ドローン技術の急速な発達により, UAVの自律誘導に関する研究には大きな進歩があった.そこでは一般的に全地球測位システム(GPS)が用いられることが多い.しかし,GPSは屋内環境においてはもちろん, 屋外環境においてさえも, 高い建物や木の下といった信号が届かない場合には, 十分な性能を発揮できない. そこで近年では, GPSを用いない誘導方法として, 深層学習を利用した画像をベースとした空間認識によるUAV の自律移動が提案されている. 画像ベースの自律移動手法は,シングルタスクの自動制御システムに基づくものが多く,マルチタスク学習に基づく手法はこれまでほとんど研究されていなかった.そこで本研究では,画像からの情報に基づくマルチタスク学習により,自己位置の修正と複数の移動方向の認識・選択を可能にするような,未知環境での探索手法を提案した. さらに,提案手法を小型ドローンに実装することにより, 屋内環境での実行可能性を示した.

ジョ ギョウセイ
徐 暁 星 君(学生会員)
1996年中国山東省生.2020年大阪府立大学機械系卒業.同年東京大学新領域創成科学研究科に進学し現在に至る.歩行支援システムの評価に関する研究に従事.

受賞論文「熱画像を用いた歩行支援効果の計測手法に関する検討」
現在,日本を含む先進国は高齢社会を迎えている.このような背景の中で,高齢者が如何にして健康・快適で豊かな生活を送るのかが大切である.特に歩行は日常生活で最も重要な要素の一つであり,自立的歩行を維持することの重要性は広く報告されている.これに対応するため,歩行支援技術の確立と開発が進められている.本研究では,無動力歩行支援機であるACSIVEによる歩行支援の効果について筋活動に着目した定量化指標の検討を行っている.筋活動の評価には筋電計測が一般的な方式である.しかし,筋電計測はノイズの影響を受けやすく,信号が小さいという事に加えて,センサを皮膚に装着しなくてはならない点も課題である.本稿では,熱画像カメラを用い,ACSIVEによる筋活動支援効果の非接触計測の方法を考察した.2名の実験参加者に対し,負荷重量および歩行速度を変化させ,皮膚温度の変化を分析するとともに,実験参加者の主観評価データとの相関性についても考察を行った.