計測と制御 Vol.59. No.4
表紙
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(掲載から1年は計測自動制御学会 会員の方のみ)
特集 保健医療・介護における人と情報技術の未来
近年の情報通信技術の発展は目覚ましく,Society 5.0には医療保健分野が一つの目玉として取り上げられている.近年,通信技術を用いた遠隔での死亡診断について道が開かれたように同分野におけるテクノロジーへの期待は大きい.そのため,情報技術や計測技術の研究開発や実証実験が数多く行われており,技術的には直ちに実現できるものも多い.日常的な診療やケアにまで浸透するには社会保険制度等々の様々なハードルもある.また,地域包括ケアシステムの実現を考えると,病院等の医療施設だけでなく自宅や介護施設等における健康状態をIoTで支えることは有意義であり,それにより医療データの集約による有効活用も長年議論されてきた.昨今COVID-19の感染拡大によって遠隔診療の制限が次々に緩和されている.今回の流れが今後のヘルスケアにおける情報技術の形のみならず,人の行動や社会構造そのものにも不可逆な影響を残すと考える.本特集では,保健医療・介護における情報技術の方向性や現場での課題について,人と技術の共存の形が変化する未来医療を見据えて,技術・臨床両面からの議論を深めたい.
計測と制御 Vol.59 No.4 目次 {巻頭言] 『会長就任にあたって』-学会の価値実現を目指して-
特集 保健医療・介護における人と情報技術の未来