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特集:「大気環境リモートセンシング」

 近年,異常気象が増加傾向にあり,全球的な気候変動による影響の大きさが指摘されている.これらは長期的な地球の自然気候変動が要因の一つとされているものの,産業革命以降の人間活動による影響が大きい.地球の気候の状態を調べ,理解し,評価することが長期的な気候変動の予測及び人間活動の影響を抑制する政策を実施する上で,極めて重要である.人工衛星観測は全球を周期的・継続的に計測することを可能とした唯一手段であり,全球の気候を観測的に評価するベースデータ取得の観点から極めて重要な観測手法といえる.現状,地上装置で直接計測できる領域は限られており,船舶による洋上計測や航空機による空間計測は限定的であるなど課題がある.一方,距離分解能を持つリモートセンシング手法は特定の場所での空間分布を継続的に計測することが可能であり,長中期的な変化だけでなく,日変動など短い周期での大気の振る舞いを知ることができる利点がある.本特集号は,特に大気環境汚染,地球温暖化,豪雨災害に直結する大気中のエアロゾル,二酸化炭素(CO2),水蒸気の各計測を行うリモートセンシング技術に着目し,それぞれの観測手法について解説する.

[リレー記事]「FACE the future」《第40回》理論からアルゴリズムまで一気通貫の非線形システム制御を目指して
  庵 智幸(大阪大)

特集 大気環境リモートセンシング

[総論] 大気環境問題に対するリモートセンシングの役割
柴田 泰邦(都立大)
[解説] 地上ライダーネットワークによる大気エアロゾル計測
白石 浩一(福岡大)
[解説]衛星搭載ライダーによる全球エアロゾル観測
西澤 智明(環境研),工藤 玲(気象研),及川 栄治(九州大),日暮 明子(環境研)
[解説] ライダーによる二酸化炭素濃度分布計測
阿保 真,柴田 泰邦(都立大)
[解説]GOSATシリーズによる温室効果ガスの全球観測
内野 修,大山 博史,森野 勇,松永 恒雄(環境研)
[解説] ライダーによる地上からの水蒸気鉛直分布計測
酒井 哲(気象研)
[事例紹介] 水蒸気ライダー観測とデータ同化による線状降水帯に伴う降水量予測精度の向上
吉田 智(気象研)
[新人研究者によるサーベイ報告] 放射線防護に関する光子校正場についての調査研究
石井 隼也(産総研)
[部門だより] 第22回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2021)報告
西村 悠樹(鹿児島大),伊達 央(筑波大)
[製品紹介] HART機器のフィールドワークを効率化 スマートHARTモデム
アズビル(株)
[編集後記] 柴田 泰邦(都立大)