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(掲載から 1 年は計測自動制御学会 会員の方のみ)

特集:機械の形態を活かした計算・センシング・制御技術の実世界応用

-流体,ソフトマテリアル,物理リザバー計算-

1990年代以降のロボットと人工知能の研究では,「身体性(embodiment)」というキーワードを通し,
知能の実現における身体の重要性が強調されてきた.
この考え方のもと,生物では脳で行われると仮定されてきた計算の一部が,実際は身体の力学的作用によって担われているという,「形態学的計算(morphological computation)」の概念が提唱されている.
こうした議論を背景に,ロボット分野の研究では,ロボットの身体の物理特性を活かした計算・センシング・制御が注目されてきている.これらの技術は,省電力化や耐久性の向上といった実用的な利点も備えており,近年は産学連携研究や産業界での研究開発も活発化している.
本特集では,産業界や産学連携研究を行う研究者の方々を中心に,特に注目されている流体,ソフトマテリアル,物理リザバー計算を軸として,機械の形態や物理特性を計算・センシング・制御に活かした事例や,それを支える原理の解説をしていただいた. 本特集が,本分野のさらなる産業応用の推進に寄与することを期待する.

計測と制御 Vol.64 No.5 目次

特集 機械の形態を活かした計算・センシング・制御技術の実世界応用−流体,ソフトマテリアル,物理リザバー計算−