SICE創立50周年(2011年度)以降の主な出来事一覧です。各年度の元会長の皆様からメッセージをいただきました。

2020

世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大により、タイでの開催を予定していたAnnual Conferenceなどを含むほぼすべての大会がすべてオンライン開催となりました。 また、タイムリーなオンライン特別企画「ポストコロナ未来社会ワークショップ」を6回にわたり開催し、参加者は延べ1,000名近くになりました。 英論集JCMSIの出版業務を海外出版社に委託し、オープンジャーナル化しました。

2020年度会長 小野 晃
新型コロナ感染症のまん延は学会の財務にも大きな影響を与えましたが、会議やイベントのオンライン化に伴い経費も削減し、幸い正味財産増を継続することができました。JCMSIのオープンジャーナル化が、英文論文集の国際プレゼンス向上、学会のさらなる発展につながることを期待しています。

2019

SICE2019は広島で開催され、東広島芸術文化ホール「くらら」にて小中学生向け体験イベントSICE Weekも開催しました。多くの子供たちにプログラミングやロボットコンテストなどを楽しんでもらいました。また、自動車メーカーなど多くの企業展示も行われました。

2019年度会長 椹木哲夫
超スマート社会の課題解決に寄与できるSICE 人材像とは何かについて議論を交わしました。それは、新たな価値の創成に繋がるデータが何であるかを考え、既存の情報やデータの利活用のみならず、それらを新たに作り出せる現場領域との連携ができることが強みとなりましょう。そのデータをもとに現象を記述してモデル化し、制御して所望の機能を実現すること、それがSICE人材に求められるミッションであり、モデルを共通言語として異分野間でコラボができるのもSICEに固有な人材像であるであると言えます。

2018

脱温暖化などの環境問題、科学技術・産業競争力の強化などが注目されるなか、当会は計測・制御に関わる「深進化する学術」と「複合化する商用技術」をマッチングさせ社会・産業的課題解決に貢献する創造の場でありたいと国際連携、産学官連携などへ注力、情報発信に努めました。一方で財務基盤をより強化することが求められましたが、会員数増加基調への転換や財務・会計面における適時管理のための負担低減などは課題となりました。

2018年度会長 松村 基史
ボーダレス化が進む流れの中で各部門・各支部はより連携し、現場視点でより積極的な情報発信活動がますます重要になると考えます。SICEは計測自動制御のナレッジのプラットフォーマー (情報発信・共有、論文品質、教育、認証、新事業など)としての魅力を発揮し、産学官連携に貢献する場であり続けることを期待します。

2017

2013年に策定したSICE中期事業計画とPDCAサイクルを回してローリングしながら柔軟に運用していく仕組みを見直し、「SICEミッションと事業計画」の策定とより実効性のある運用に切り替えました。またSICEwebページの刷新を行い、SICEの情報発信力の強化を図りました。2015年より取り組んだ財務体質改善の各施策の成果が出始め、部門行事の活況や、自動制御連合講演会の幹事学会を務めたことなども功を奏し、2017年度は13年ぶりに正味財産増加の決算となりました。

2017年度会長 菅野 重樹
2017年は、学会運営の大胆なスリム化、効率化を図ると同時に、Society5.0への取組を中心とした各種企画、広報の強化、社会へのサービスといった学会が目指すべきベクトルを策定しました。Y60の現在は、Society5.0がさらに進み、深層学習をはじめとするAIによる社会の構造と機能の変革が起きています。SICEがさらに強く社会と技術を牽引してくれることを期待しています。

2016

「サイバー空間とフィジカル空間の高度な融合」を謳った第5期科学技術基本計画の策定を受けてCPS関連研究を活性化し、3連続での関連特集号を発行しました。
現在の神田小川町に事務局を移転しました。
(事務局地図)

2016年度会長 前田 晃
「デジタルトランスフォーメーション」の本質は「IoT=さまざまなものがネットワークに接続」され、「リアル タイムに情報が流通し、さまざまなことが最適化される」ことだと考えられます。 SICEの主要テーマである計測や制御、システムの考え方 がますます重要になっており、積極的に情報発信することで学会としての存在感 を発揮できる、また発揮すべき時代になっていると思います。 今後の学会のさらなる発展を期待します。

2015

CCC & SICE Annual Conference 2015を中国杭州市で開催しました。2002年にSICE学術講演会の国際会議化をスタートさせて以来、韓国、台湾、中国でのAnnual Conference実施を経て、SICE国際化は大きく進展しました。

2015年度会長 本多 敏
SICEが担う「社会と産業を支える計測・制御・システムインテグレーション」は、Society5.0・SDGs・カーボンニュートラル等、大規模で複雑な課題の解決に不可欠です。解となる SoCPHS(System of Cyber-Physical-Human-Social Systems)では、デザインアーキテクチャが重要であることを踏まえ、情報技術が注目されている中でエビデンスを担保するための不確かさをきちんと考慮したセンシング技術も含めたSICE技術のさらなる統合的展開に期待しています。

2014

前年度に作成に参画した日本学術会議の「科学・夢ロードマップ」を、SICEの技術面での方向性を示すロードマップとして位置づけ、「計測・制御・システムの科学・夢ロードマップ(SICE版科学・夢ロードマップ)」としてまとめ、公開しました。

2014年度会長 仲田 隆一
産業革命で代表される時代においては、科学・技術の研究・開発の成果が、人類の生活の向上に直接結びつく場合が多かったと思います。一方、21世紀においては、地球温暖化などの課題が挙げられていますが、科学・技術の範囲に留まらず、多岐の分野にまたがるため、研究・開発の成果が課題解決に貢献するのに、時間がかかるようになってきています。このような環境の中で、SICEおよびその科学・技術分野が着実に発展し、社会にますます貢献することを期待しています。

2013

SICE中期事業計画を公表しました。また年度ごとにPDCA(プラン・ドゥー・チェック・アクション)サイクルを回してローリングしながらこの中期事業計画を柔軟に運用してくための仕組み造りも行いました。また国際会議論文に対する審査の厳格化という国際的な流れを受けて、2013年に名古屋で開催したAnnual Conference 2013より、新たにレギュラーペーパーとポジションペーパーという2種類の論文種別を設け、それぞれの査読基準を明確化しました。

2013年度会長 新 誠一
SICE2013(名古屋)は台風に直撃されましたが、国際交流が盛んなころで中国,韓国,タイ,マレーシア,台湾,IEEE,ISAなどなど.JEMIMA共催で,海堀会長(当時)講演もありました。 SICE60を機に、再びSICEがハブとなり、産学を連携させ、計測制御システムというSICEの分野のプレゼンスを向上させることを期待しています。

2012

これまでの半世紀の事業の成果を活かし、2011年に移行した公益社団法人として新たなSICEへ変革することを目指して、中期事業計画の策定に着手しました。

2012年度会長 白井 俊明
中期計画で大切なのは、その目標の達成自体よりも、掲げているビジョンを 当事者皆で共有することだと思います。 また、計画を考えるプロセスで、 SICEが抱える課題の分析、課題解決の道筋検討を徹底して議論してきたこと などが、その後の活動で役立ったのではと考えます。 SICEのさらなる発展を祈念します。

2011

創立50周年記念事業として、9月15日に早稲田大学井深大記念ホールにて記念式典を行いました。同時に早稲田大学西早稲田キャンパスで開催された50周年記念 SICE Annual Conference 2011 と多彩な創立50周年記念週間行事は、国内外からの多くの参加者を得て、本会の新たな50年に向けての飛躍と新時代の学会への脱皮を期待させるものとなりました。また2011年3月11日に発生した東日本大震災への対応と未来に向けた復興のために、中長期的研究活動を開始しました。

2011年度会長 石川 正俊
東日本大震災から10年が過ぎ、現在はコロナが蔓延しています。 これらの事態に対する本学会の寄与を期待しています。 科学技術の変化や学術的価値の多様化に対応できているか、システム 思考に対する基盤整備はできているか、その中で、計測、制御の価値を 表現できているか、論文以外の研究成果の表現方法(例えば、ビデオ、ソフトウェア、データ ベース、・・・.)に対応できているか、などに 取り組んで欲しいと思います。
SICEのさらなる発展を祈念します。